日本のデッキ材は、ほとんどが「30 × 105 mm」「25 × 145 mm」のように実寸のミリ単位で売られています。代表的なのは、国産杉の防腐注入材30 × 105 mm、米杉(ウエスタンレッドシダー)の40 × 140 mm、ウリンなどのハードウッド20 × 105 mm、人工木の25 × 145 mmです。幅で必要な列数が決まり、厚さで根太の間をどこまで渡せるか(根太ピッチ)が決まるため、この2つの数字を正しく把握することが計画の第一歩です。
「2×6」などの呼び方に注意
北米から輸入される材やツーバイフォー工法の材には、「2×4(ツーバイフォー)」「2×6(ツーバイシックス)」という呼び名が使われます。これはインチの呼び寸法で、実際の断面は2×4が38 × 89 mm、2×6が38 × 140 mm前後です。乾燥とかんな掛けの前の荒挽き寸法に由来する呼び名なので、「2インチ × 6インチ」ではありません。
販売店によって表記が少し異なることもあります。たとえば米杉の2×6は「40 × 140 mm」と表記されている例があり、防腐処理SPFや米杉のデッキ材を「38 × 140 mm」としている資料もあります(リーベ プロの根太ピッチ一覧)。計算には呼び名ではなく、実際に買う材の幅と厚さをミリで入力してください。
日本で手に入る主なデッキ材のサイズ
| デッキ材 | 厚さ × 幅 | 主な長さ | 出典 |
|---|---|---|---|
| 国産杉 防腐防蟻 加圧注入材(タナリスCY) | 30 × 105 mm | 2・3・4 m | DIYリーベ |
| ウエスタンレッドシダー(米杉)2×6 | 40 × 140 mm | 1,820・2,430・3,000・3,650 mm | ウッディロバート |
| ウリン(ハードウッド) | 20 × 105 mm | 1〜4 m(細かく選べる) | mock re: |
| 人工木(ルチアウッド 床板 中空) | 25 × 145 mm | 1,995 mm | リーベ プロ |
| 防腐処理SPF・米杉(ツーバイ材) | 38 × 140 mm | 販売店による | リーベ プロ |
人工木は同じブランドでも製品シリーズごとに断面が違い、25 × 140 mm、30 × 145 mmなどもあります。製品シリーズは変わることがあるため、購入する製品の最新の仕様で必ず確認してください。
届いた材を測る
天然木は含水率によって幅が変わり、同じ表記でも1枚ずつ少しずつ違います。割り付けを確定する前に、実際に届いたデッキ材を数枚測りましょう。すき間への影響についてはデッキ材のすき間ガイドをご覧ください。
補修や増設では断面をそろえる
厚さが数mm違うだけでも、同じ歩行面に並べると段差ができてつまずきの原因になります。同じブランド名でもシリーズが違えば厚さが異なることがあるため、補修や増設では実際の断面を合わせてください。
デッキ材の幅で列数がどう変わるか
列数は、デッキ材の幅にすき間を加えた値(ピッチとも呼ばれます)から求めます。計算式は次のとおりです。
- 列数 =(デッキ材と直交する方向のデッキの幅 + すき間)÷(デッキ材の幅 + すき間)、小数点以下切り上げ
例:デッキ材と直交する方向の幅が2.7 mのデッキ(すき間5 mm)
| デッキ材の幅 | 計算 | 列数 |
|---|---|---|
| 105 mm(杉・ウリン) | 2,705 ÷ 110 = 24.6 | 25(最後の列は60 mm幅) |
| 140 mm(米杉2×6) | 2,705 ÷ 145 = 18.7 | 19(最後の列は90 mm幅) |
| 145 mm(人工木) | 2,705 ÷ 150 = 18.03 | 18列でほぼぴったり(19列目は5 mmだけ) |
| 89 mm(2×4のツーバイ材) | 2,705 ÷ 94 = 28.8 | 29 |
145 mmの人工木は、18列とすき間でちょうど2,695 mmになり、残りは5 mmだけです。このような場合は、19列目を張るのではなく、すき間や張り出しを少し調整して18列に収めます。幅の狭い2×4材は、105 mmの材より約4列多く必要で、その分デッキ材もビスも手間も増えますが、その見た目を好む人もいます。
同じことを、デッキ1 m²あたりの必要な長さ(総延長)で表すと次のようになります(すき間5 mm、ロス別)。
- 105 mmのデッキ材:約9.1 m
- 140 mmのデッキ材:約6.9 m
- 145 mmのデッキ材:約6.7 m
- 89 mmのデッキ材:約10.6 m
人工木デッキ計算ツールは人工木の幅を使い、メインのデッキ材計算ツールでは任意の幅とすき間を入力できます(フィート・インチでも入力できます)。
厚さが根太ピッチに与える影響
厚いデッキ材ほど長いスパンを架け渡せます。日本にはウッドデッキ専用の国の技術基準が見当たらず、根太ピッチは製品やデッキ材の販売店が示しています。リーベ プロがまとめた目安は次のとおりです(リーベ プロの根太ピッチ一覧)。
| デッキ材 | 厚さ × 幅 | 根太ピッチの目安 |
|---|---|---|
| 杉・桧 防腐注入材 | 30 × 105 mm | 〜400 mm |
| 桧 | 20 × 90〜105 mm | 〜400 mm |
| 桧 | 25 × 105〜120 mm | 400〜500 mm |
| 桧 | 33 × 105 mm | 500〜650 mm |
| ハードウッド(ウリン、イペなど) | 20 × 105 mm | 〜500 mm |
| ハードウッド(ウリン、イペなど) | 30 × 105 mm | 500〜750 mm |
| 防腐処理SPF | 38 × 140 mm | 〜500 mm |
| 米杉(レッドシダー) | 38 × 140 mm | 〜650 mm |
| 人工木(多くの製品) | 25 × 140〜145 mm | 400 mm以内 |
同じ厚さでも、硬いハードウッドは杉より長く渡せます。人工木は製品ごとに指定が異なり、RESTAの一覧では450 mm以内、500 mm以内、600 mm以内といった製品もあります(RESTAの人工木の根太ピッチ)。同じルチアウッドでも、資料によって400 mm以内、400〜450 mm程度、500 mm以内と書き方が違うので、迷ったら狭いほうに合わせると安心です。必ずお使いのデッキ材の施工説明書を確認してください。下地については根太ピッチのガイドで詳しく解説しています。
斜め張りや階段はより細かい支持が必要
デッキ材を根太に対して斜めに張ると、支点の間の距離が長くなるため、根太ピッチを狭くする必要があります。階段の踏み板も、ささら桁の間をデッキ材より長く架け渡すことが多く、薄い材や中空の人工木ほど支持を増やす必要があります。いずれもメーカーの指定値に従ってください。ささら桁の割り付けにはウッドデッキ階段計算ツールが役立ちます。
フィート規格の輸入材とメートル法
米杉の1,820・2,430・3,650 mmという中途半端な長さは、6・8・12フィートをミリに直したものです。北米の資料やメーカーの説明書ではインチやフィートで書かれていることがありますが、計算ではミリに換算して実寸で入力するのが確実です。幅5-1/2インチなら約140 mm、すき間3/16インチなら約5 mmです。
サイズの選び方
- 杉の防腐注入材30 × 105 mm は手頃で、国産材を使いたい人の定番です。根太ピッチは〜400 mmが目安です。
- 米杉の2×6(38〜40 × 140 mm) は厚く幅が広いため列数が少なく、根太ピッチも広めに取れます。長さがフィート規格である点に注意しましょう。
- ウリンなどのハードウッド20 × 105 mm は薄くても硬く、〜500 mmの根太ピッチに対応します。長さを細かく選べるので端材を減らしやすい材です。
- 人工木25 × 145 mm は製品ごとの幅、すき間、根太ピッチを使います。素材ごとの長所と短所はデッキ材の素材比較で解説しています。
よくある質問
日本のウッドデッキ材で一般的なサイズは何ですか?
天然木では幅105 mm前後(厚さ20〜30 mm)と、ツーバイ材の幅140 mm(厚さ38〜40 mm)が代表的です。人工木は幅140〜145 mm、厚さ25 mm前後の製品が多く見られます。正確な寸法は製品ごとに確認してください。
人工木のデッキ材は天然木と同じサイズですか?
近いものの、同じではありません。人工木は幅145 mm前後の製品が多く、105 mmの天然木とは列数が大きく変わります。2.7 m幅のデッキなら、105 mmの材で25列、145 mmの人工木で18列です。列数を数えるときは、製品の仕様に記載された正確な幅を使ってください。
2×6が2インチ × 6インチではないのはなぜですか?
呼び名は、製材所で乾燥とかんな掛けをする前の荒挽き材の寸法を表しているためです。仕上がった2×6は約38 × 140 mmになります。その名称が商習慣として定着しています。
1つのデッキに厚さの違うデッキ材を混ぜてもよいですか?
同じ歩行面では避けてください。わずかな厚さの違いでも段差ができてつまずく原因になります。どうしても2種類の製品を使う場合は、エリアや高さを分け、すべての継ぎ目を定規で確認してください。